製品と呼ばれるものにはすべて色があり形があります。それをデザインと呼びます。そしてそれには大きな意味があります。それらはどうやって決まるのでしょうか?それには使う側の人間という存在が欠かせないのです。
印刷物も同様であると考えます。まず、読み手・使い手の存在があり、そこに伝えたい情報があります。お客様(読み手・使い手)と、伝えたい情報を持つお客様(情報発信者)この2つを色や形を持って繋ぐことが、我々の使命と考えます。そして形はすなわち紙であり、文字であります。伝えたい情報を持つお客様の心を形作り、それを使う側のお客様に、正確かつ効果的に伝えることができる「カタチ」をつくる。
それがデザインであるといえます。 |
近年、デザインの現場はアナログからデジタルへと変化してきました。手で直接行うデザイン作業から、マウスなどの入力機器を使った間接的な作業へと大きく変化したのです。制作や修正も含めたデザイン制作のスピード、様々に広がるデザインのバリエーション。
これらと引換えに、デザイナーの癖のような微妙なニュアンスは消え、強烈な個性は失われて行きました。
しかし、そこで我々は、その没個性になってしまったデザインについてもう一度考えました。「デザインの個性」は敢えて捨て、それを売りにするのはデザイン屋さんに任せよう。
個性で売らないこと、それこそがスピード・バリエーションといったデジタルの利点を生かした「お客様」に近い印刷屋としてのデザインなのではないかと。
それが、私たちが考える「デザインの使命」なのです。 |